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座る姿勢を良くして肩こり解消

座る姿勢は、骨盤の状態で決まる

 座っている時の姿勢は、主に上半身で決められます。人が座っているとき、その支えであり底辺になるのは、床や椅子の座面です。そして、上半身の状態は、この底辺に接している部分、骨盤の状態によって決まります。また、この骨盤の状態は、椅子の高さ(身長との比率)、座面の素材や柔らかさ、座面の広さや傾きなどの椅子の状態と、ご自身の座り方によって決まります。

 お仕事をしている方なら、ご自分の周りにいる方々の座り方を、一度じっくりと観察してみてはいかがでしょうか?



正しい座り方

 椅子に座るときの姿勢で、上半身が最も良い位置になるのは、「正座」の姿勢といわれます。これは、骨盤から上の上半身が、立っているときの上半身の姿勢とほぼ同じなので、筋肉にさほど負担をかけなくても良い姿勢を保てるからです。

 座っているときの姿勢を横から見たとき、3つの目印が一直線に並んだ状態が、良い姿勢といえます。

具体的には、次のような姿勢をとります。

@ 骨盤はきちんと起こして、坐骨(ざこつ:右図参照)の一番尖っているところに体重がかかるようにします。すると、自然に腰から背中がまっすぐに伸びてきます。

A 軽く胸をはります。背中側で肩甲骨(けんこうこつ)を無理に寄せようとする必要はありません。肩の力を抜き、少し胸を広げてみましょう。

B 軽く顎を引いて、顔全体が前を向くようにしましょう。顎(あご)を突き出すと、頭の重さが頸(くび)から肩にどっしりと乗ってしまいます。

 鏡を見たり、職場の誰かに手伝ってもらって、姿勢を確認してみると良いでしょう。

 また、椅子に深く腰掛けると、骨盤を起こすことが大変になります。椅子の座面の中央部分かそれよりやや前側にお尻が載るよう、少し浅めに腰をかけるのも、対策の一つです。

 ちなみに、骨盤がきちんと起き上がっていない状態で、上半身の姿勢だけを良くしようと「姿勢矯正ベルト」を使用する方もいらっしゃいますが、「姿勢が良くなるはずなのに、何だか苦しい」と感じたことはないでしょうか。腰から背中にかけての背骨が曲がっているのに、肩甲骨だけを広げると、逆に息苦しくなってしまいます。

 もし、姿勢矯正を行うのでしたら、腰の骨から骨盤を矯正するベルト(呼吸を妨げない程度に圧迫、固定してくれるもの)を使用してみてください。肩甲骨の周りは自然と良い状態になりますよ。



椅子の高さ

 良い姿勢を保つための、好ましい椅子の高さは、その人によって違います。

 椅子に座ったとき、骨盤を起こした状態を保つことができるのは、座ったときの太ももが床と水平になっている状態です。これを作り出せる椅子の高さの決め方としては、

@ 椅子の座面の横に立つ。もしくは、ご自分の膝(ひざ)の裏側に椅子の座面が当たるように立つ。

A 椅子の座面(上面)が、膝の裏側のくぼみから5cm程度下に当たるようにする。

 ただし、椅子の座面の傾き方や座面の素材(座ったときの凹み具合)によって、骨盤の状態は更に変化しますので、上記の方法で高さを決めた後に、かならず微調整を行ってください。



よくある質問

 ここでよくある質問、それに対する回答をのせておきますので参考にしてください。

質問:机が高すぎて、椅子の高さを調整すると作業しにくい。

回答:椅子の調整は二の次にして、作業しやすい机と椅子の高さを調整してみてください。足が床から浮いてしまう場合は、足の下に高さを調整する台を置いてみてはいかがでしょうか。逆に、机が低すぎる場合、机の高さを調整できればベストです。けれどそれが難しい場合は、作業スペースに高さを補う台を設けてみてはいかがでしょうか。



質問:姿勢や椅子を調整したら、コンピュータディスプレイや机上の書類の文字が見えにくいので、どうしても前かがみになってしまう。

回答:視力の問題を最初に疑います。最近、視力検査を受けていますか?適切な視力矯正を行いましょう。




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