ストレスによる肩こり
ストレス ⇒ 筋肉の緊張や血流の悪化 ⇒ 肩こりへ
現代は、ストレス無しで生活していくことは、難しいかもしれませんね。ストレスがあるから、自分の能力を高めようと努力もできるので、ストレスは絶対悪とも言い切れません。
けれど、人間関係、締め切りや時間、成績、苦情処理に追われる仕事や生活、プレゼンなどの緊張を強いられる場面など、昔と比べると、ストレスを感じる機会は、格段に増えています。
ストレスにさらされる時間が長くなることで、肩こりが起こる理由をお話します。
夜になっても副交感神経が働かず血流障害になる
自律神経には、体や精神の興奮に関係する交感神経と、体や神経を休めて落ち着かせる副交感神経があります。交感神経は朝3〜4時頃から徐々に働き始め、だいたい夜8時頃には落ち着きます。これとは入れ替わりに、副交感神経が夕食後辺りから朝4時頃まで働いています。私たちが夜にぐっすり眠ることができるのは、副交感神経が働いているおかげです。
ところが、何らかの事情で日中に強いストレスを感じると、ストレスホルモンが多く分泌されるために、交感神経の興奮が長く続きます。すると、夜になっても副交感神経が働かないという状態が起こります。こうなると、次のような状態になってしまいます。
- ぐっすり眠れない(睡眠導入剤を必要とする人もいます)
- 疲れが取れない、慢性疲労になる(感染に対する免疫機能も低下します)
- 体全体、筋肉の緊張状態が続きリラックスできない(筋肉が慢性疲労に陥ります)
- 血管自身が収縮する(細くなる)ため、リラックス状態と比べて血行が悪くなる
- 仕事での作業効率が落ちる、失敗が増える、ひどくなるとうつ状態になる
ストレスによる作業効率低下で仕事上の失敗が増えると自分を責めることが増え、それがまたストレスになるという悪循環も生じます。
このようにストレスを感じると、全身の筋肉が緊張します。肩こりの原因となる抗重力筋も例外ではありません。更に、血管自体をも収縮させ細くさせてしまうため、筋肉の中では血流障害が起こり、筋肉疲労から肩こりを招きます。
血液がドロドロになり筋肉に酸素や栄養を送り込めなくなる
ストレスを感じてストレスホルモンが多く分泌されると、血液中の水分が血管の外へ流れ出してしまい、ストレスが強い状況では血液がドロドロになってしまいます。
すると、血管の中で血液が流れにくい状態になるため、筋肉に十分に血液(酸素や栄養素)を送り込めなくなる可能性が高まり、肩こりにつながります。
おまけに、緊張している筋肉は更に緊張して血管を圧迫し、悪循環を起こします。筋肉においても、気持ちの面でも、この悪循環をどこかで断ち切らないと、ストレスはだんだんに増えていきます。
ストレスによる肩こりの解消方法
強いストレスを感じていて、肩こりも酷いという方では、ストレスの緩和が肩こりを軽くすることにつながります。具体的には以下の解消方法をご覧ください。